2008年 05月 17日
ちょっと今回オランダに行く機会ありました。 関西学院商学部の則定教授の会社訪問に同じ大学学部卒ということで4社ほど同行した。教授は「国際ビジネスにおけるコミニケーション」という分野を専門にされていて、今までUSA,UK、ドイツ等を回られ今回はオランダになったようです。 今回訪問したオランダ各社の社長のコメントや、今までの自分の体験などから、EUとひとくくりにすることはできないなと身に沁みて感じた。 ドイツ人は超効率型で問題の根っ子から変えようとする。 はっきり社長に対しても問題をはっきり言うし、NoのときはNoとはっきり言う。 ただ、融通が全然利かないので日本人には面倒なことも多々ある。 その代わり、Yesと一度言えばびっくりするほどのキッチリさで毎月毎月同じ作業を繰り返す。 基本に狩猟民族の血が脈々と流れていて、意志命令系統はばっちりの組織行動のプロです。 そして、「一生懸命」ということへの美徳はそれほどなく、各人が仕事は効率よく終わらせて、家族と過ごすことが第一優先事項であり美学のため、基本的に仕事時間が圧倒的に少ない。(でもGDP世界3位の怪)。社員の個々人の努力に訴えると言うよりは、優秀なリーダーがいることがかなり大切な集団だと思う。 一方、日本は各人が努力をしたり一生懸命働く。これは凄い国力で、日本の優秀さは日本人の勤勉さにある。ただ、その勤勉さゆえにマネージメントもそれに頼ることが多いよう。それぞれがそれぞれに突き進むため組織だっていない。「この条件の中で何ができるか」という考え方をするので、政治、組織のトップへの突き上げは少ない。農耕民族です。歴史にもこの点が失敗をよんだこともありました。新しい文化が入ってきても、日本人の血はぬぐえないということに気づく。 オランダはもっとひどいようで、違法事項すら守らずに「それはそれ」として政治家の意見で、合法になってしまうこともある。 ドイツ、オランダ、日本で比較するとドイツが一番キッチリしていることは間違いなくて、次に日本、そしてオランダ。 ちなみにフランスについては、ドイツ人に言わせると「フランスはあまりにクリエイティブでついていけない。シャルルドゴール空港のあの奇抜な作り方、70年代に作っておいてあれはなんだ。ドイツ人の効率的なやり方と混ざれば相当いいものが作れるんだが、それができないのがEUだ。」とのこと。フランス、ドイツの敵対心はこっちに来て知ったのだが、かなり根強い。 ちなみに、フランス人はすごくクセがあって、フランス語ができないと仕事もあまり相手にされないようで、駐在する日本人にとっては上級者編。ちなみに、ドイツは初級、オランダは中級と言われています。そして、納得できる。 こんなフランスとドイツが実質のEUリーダーながらEU総本部があるのはベルギー。これもベルギーがフランス、オランダ、ドイツから過去に侵略を受けた歴史がら他国文化を受け入れながら国を成り立たせる術をもっていること、ドイツ、フランスの大国どちらかが主導権を握る中でEUは成立しないことからEU本部はベルギーになったようです。 そんなベルギーも独特で首都ブリュッセルはどこに行ってもドイツ語、フランス語、オランダ語、(英語)が併記されていて、外国人を受け入れる土壌があって住みやすいよう。ただ、ベルギーの北と南での言語問題は耐えません。 今回のオランダ人へのヒアリングで分かったのが、ベルギーとオランダにも全く違う文化があり、組織の運営ということでいくとベルギーは意志命令系統がはっきりしており、トップダウン型の組織が多く、オランダは最終決定がどうなるかは別にしてもまず全員で話し合う場があり上司へ意見を述べるボトムアップ型。上司もすべて命令でなくではなく、同意を求める型"Could you ~?"が基本姿勢のようです。 ばらばらな国がEUの元で一つの通貨を扱って良く成り立っているなと感心する。アジアではまだ程遠いのではないかと思います。 また、これに国を問わずジェネレーションの違いというものがあります。ドイツ人の半分はまだユーロを頭の中でマルク換算しているらしく、3分の1の人はマルク復活を希望してます。でもこれ、年配の人達であって若者は各国の敵対心をよそに文化を受け入れEU圏を行き来します。 全く違う人々が思い思いに生活しているが、商圏としては一同に介している。こんな理解できない絶妙さがEUの醍醐味ですね。 ↓アムステルダム~ Tama
by tamarich
| 2008-05-17 18:05
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